鉄のお話㉕ 引き抜き加工

こんにちは、ミトメです。

今回は、「引き抜き加工」についてです。

引き抜き加工は、穴から鋼材を引き抜いて延ばす塑性加工の一種です。
線材・棒材・管材などの断面形状を丸や四角・六角などに加工します。
大量生産になくてはならない加工法です。

線材や管材からダイ穴をとおして引き抜くことで加工します。
細い鋼材は冷間で行い太い製品は熱間で加工します。
電線・ピアノ線・注射針などさまざまな製品で使われています。

引抜き加工には中が詰まった棒材や線材を加工する方法と
空洞の管材を引き抜く方法があります。
パイプ状の管材の空洞にダイ(加工しやすく固定する補助工具)だけで
引き抜く方法などがあります。

この引抜き加工では潤滑剤が重要な役割を果たします。
鋼材とダイの摩擦で破損が発生するためそれを防止します。
さらに引抜きスピードのアップとダイの寿命が向上します。

それでは、次回お会いしましょう。