こんにちは、フジイです。
8月も終わり、9月になりました。この時期は毎年夏休みの宿題に苦戦していたことを思い出します。
それでは、本日は、新人勉強会の一環で参加した外部の講演会についてです。
今回参加した講演会のテーマは「奇跡の職場の作り方」でした。みなさんもご存知かもしれませんが、あの「7分間の奇跡」で有名な新幹線清掃会社に関するお話でした。その新幹線清掃会社が如何にして世界的に有名になったのか、その改革はどのように行ったのかといった内容です。
では、まず何故「7分間の奇跡」と呼ばれているかについてです。新幹線は駅に到着してから折り返して発車するまで12分といわれています。その12分から乗客の乗降時間である5分間を除いた7分間が清掃時間となります。わずか7分間で車両を綺麗にしてしまうわけです。さらに清掃する座席数は年間5千万隻といわれ、そんな中でもクレームなどは年間5件程度だそうです。これは7分間の奇跡と呼ばれるのも納得できますね。
ではどのような改革をしていったのでしょうか。いろいろな話の中から一部を紹介したいと思います。同社ではこの清掃の一連の流れを「新幹線劇場」と呼んでいるそうです。お客様と私たちがシーンを共有するという思いが込められています。そして、「さわやか、あんしん、あったか」という言葉を基に最高の「おもてなし」をする意識を持つようにしました。
また、社員の方々の間では、清掃業ですので、「所詮は私たちはお掃除屋」という意識があったそうです。そして、このままではいけないと思ったので、まずは社員の意識の改革をしようとしたのです。まずは、制服を変えることにしました。今までのいかにも掃除屋と思えるような制服を廃止して、かっこいいと思えるような制服にしたのです。その他あらゆる手を使って社員の意識から変えることに成功しました。
意識を変えていく中で上層部の方々は、社員の建設的な提案に「 No! 」と言わないようにしたそうです。その結果、夏には社員がアロハシャツを着て清掃をしたり、冬にはサンタクロースの衣装を着て清掃をするという提案が生まれました。これは実際に例年行われ、新しい「おもてなし」として話題になりました。こういった新しい試みは何十年も同じことを続けている社員の新しいモチベーションにもなりました。
次に「認めあう文化」を作ろうということを進めていきました。その中で新しい制度として「エンジェルリポート」ということを始めました。どのようなものかというと30人ほどの「エンジェルリポーター」といわれる人々が、社員の仕事への取り組みの中で「これはいいことをしているな」と思ったことをまとめたものです。例えば、困っていそうなお客様に自ら声をかけ案内をしたり、真冬に赤ちゃんの靴下の落し物があって「このままじゃ寒くてかわいそうだな」と思い、ホーム中を駆け回って持ち主を探したといったことです。これらは報告書のような形で書かれていますが、言うならば「新幹線劇場」の物語の一説だそうです。
他にも様々なお話を聞かせていただきましたが、どれも素晴らしいものでした。私はまだ新人の立場ですが職場をより良い方向へ進めるために、今回の事を参考にして少しずつでも実践していきたいと思います。
では、本日は以上です。